飯田 祐子/著 -- 名古屋大学出版会 -- 2016.3 -- 910.26

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所蔵館 所蔵場所 請求記号 資料コード 資料区分 帯出区分 状態
館内 地下書庫 /910.2/イ16/ 900345934 一般 利用可

資料詳細

タイトル 彼女たちの文学
書名カナ カノジョタチ ノ ブンガク
副書名 語りにくさと読まれること
著者 飯田 祐子 /著  
著者カナ イイダ,ユウコ     
出版者 名古屋大学出版会
出版年 2016.3
ページ数 10,358,5p
大きさ 22cm
一般件名 日本文学-作家 , 女性(文学上)
NDC分類 910.26
内容紹介 <女性>というカテゴリーに組み入れられ、亀裂の感覚を生きながら、女性作家たちはいかに語ってきたのか。読まれることへの敏感さを<女性文学>の中に読み、マイノリティ文学について考えるための視座として示す。
ISBN 4-8158-0835-8
ISBN13桁 978-4-8158-0835-8

目次

序章 <女性作家>という枠組み
  1 六つの前提
  2 亀裂の発生源としてのジェンダー
  3 主体性から応答性へ
  4 被読性と読者の複数性
  5 <語りにくさ>の倫理性
第Ⅰ部 応答性と被読性
第1章 <女>の自己表象
  1 自己表象のジェンダー・スタディーズ
  2 男性作家の場合
  3 女性作家の場合
  4 書けない女たち
  5 女性の自伝
  6 田村俊子という例外
第2章 書く女/書けない女
  1 <自己語り>と「小説」
  2 『青鞜』という場
  3 杉本正生という書き手
  4 『京都日出新聞』の短編群
  5 <告白>と「小説」
  6 読み手としての<新しい女>
  7 <告白>の回避
  8 <語りにくさ>と読まれること
第3章 読者となること・読者へ書くこと
  1 書き手にとっての読者
  2 読者となること
  3 読者へ書くこと
  4 裂かれる主体
第4章 聞き手を求める
  1 声と力
  2 文学テクストを書く
  3 『私小説 from left to right』
第5章 関係を続ける
  1 書き手と読み手の力関係
  2 『こゝろ』のパロディ化
  3 『放浪記』という<表ヴァージョン>
  4 『放浪記』のパロディ化
  5 関係を欲望する
第Ⅱ部 <女>との交渉
第6章 <女>を構成する軋み
  1 カテゴリーとその配置
  2 <賢母>と<良妻>と<女学生>
  3 <良妻>から<賢母>、そして「家族」へ
  4 女学生批判と「内助」論
  5 「内助」論の特殊性
  6 理念が生む軋み
第7章 「師」の効用
  1 女性作家と師
  2 記憶の中の漱石
  3 漱石の「明暗」評
  4 「明暗」評と「明暗」
  5 「師」の抽象化
第8章 意味化の欲望
  1 伸子という主体
  2 「ごちゃ混ぜ」な『伸子』
  3 三つの層
  4 名付けをめぐる攻防
  5 放置された細部
第9章 女性作家とフェミニズム
  1 多様な新しさ
  2 田辺聖子の視線
  3 田辺聖子と女たち
第Ⅲ部 主体化のほつれ
第10章 <婆>の位置
  1 女性の再配置
  2 愛国婦人会と日本赤十字社
  3 奥村五百子のジェンダー
  4 慈善と良妻賢母
  5 奥村五百子と『愛国婦人』
  6 <婆>の再配置
第11章 越境の重層性
  1 植民地主義的越境
  2 二つの<外地もの>
  3 満人譚の再生産
  4 典型の回避と回収と
  5 微妙な抵抗
第12章 従軍記と当事者性
  1 従軍記の欲望
  2 吉屋信子の従軍記
  3 火野葦平『麦と兵隊』と林芙美子の「宿題」
  4 記述と想像
  5 感傷性と当事者性
第Ⅳ部 言挙げするのとは別のやり方で
第13章 異性愛制度と攪乱的感覚
  1 身体的な言葉
  2 姦通という物語
  3 三つの手紙と異性愛的物語
  4 龍子の感覚世界
  5 非異性愛的攪乱性
第14章 遊歩する少女たち
  1 歩く少女
  2 フラヌール・銀座
  3 模倣と自己離脱
  4 墜落する歩く女
  5 ステッキガール
  6 尾崎翠の歩くこと
  7 歩行の運動性
第15章 言葉と身体
  1 「沈黙」への期待
  2 『聖女伝説』の「被害者」
  3 媒体となること
  4 「抵抗」の「術」
  5 「全然違う身体」
  6 『飛魂』の弟子たち
  7 「理解」と独創
  8 方法としての体感
  9 言葉の可動性